ツムグログ

ご縁を紡ぐ人事の日々ログ 働き方/キャリア/多様性/地方の暮らし

弱みを、見せられない。

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今、自分は幸せだなと思う。

何を突然、と思うかもしれないけど心底そう思うから。

 

人事・広報という天職、尊敬するボスに仕え、好きな会社の魅力を伝える本業。
若者や起業家の支援、地域創生、ラジオなど好きなことをやる複業。
本当に仕事に、仲間に、恵まれている。

 

でも何より幸せなのは、

弱みを見せられる相手がそばにいること。

 

 

幼少期、気弱な僕は小学校・中学校といじめられっ子だった。
今思えば、漫画に出て来そうなくらいわかりやすいキャラだったと思う。
髪型は七三分け、身体は小さく、泣き虫で中肉中背。

何も目立つことをしたつもりはないが、なぜだかいつも不良に目をつけられた。
パシリに暴力、理不尽な扱い。
黙って従っていた。

 

当時の僕は世の中に絶望していた。
でもなぜだか親に迷惑をかけたくなくて、助けを求めず我慢した。
表向きはちゃんと勉強もし、当たり障りなく大人たちとも話した。

でも、心の中は真っ暗。

 

僕は人が嫌いだ。

 

そう心に刻まれた。

 

ドブ色の思春期(中学校)は永遠に続くのかと錯覚するくらい長い気がしたが、やがて卒業を迎えると、プール授業が嫌だというつまらない理由でランクを3つ落とし、プールのない近所の高校に進んだ。

 

すると、事態は急変した。

生徒会に誘われ、たくさんの友達に恵まれたのだ。


何かをしたかといえば。
ひとつだけ。

 

髪型を、ツーブロックにした。

 

七三がツーブロックになるだけでこうも人生が変わるのかと驚いたが、これがいわゆる高校デビューってやつなんだろう。

たまたま中学の知り合いがほとんどいない高校に行けたことで全てをリセット出来た。

 

表向き当たり障りなく誰とでも話せるスキルを活かしてみんなの要望を先生たちにうまく伝えられたこと、勉強はそこそこできたので試験対策のクイズをクラスのみんなに配ったこと、その献身的な貢献からか今までだったら真っ先に目をつけられていた不良っぽいグループにも支持された。

 

いつも遊んでくれる友人たちに初めてできた彼女。
世の中に絶望していた人生が嘘だったかのように楽しい毎日。

 

でも、ひとつだけ変わらないことがあった。

自分の素を、弱いところを、見せられない。

友達や彼女に恵まれた自分は、みんなに好かれようと必死に創り上げた自分だった。

 

どうしたらみんなによく思われるだろうか。

そう振る舞えば嫌われないだろうか。

そうか、みんながやりたがらないことをやればいいのか。

常に温厚で、親切、みんなのために動く。

 

本当はとても短気で、好き嫌いが激しく、めんどくさがりやなのに。

 

自分を偽り続けることに慣れ、演じるのが苦にならないレベルになった頃。

 

僕は気づいた。

 

あんなにも人嫌いな自分が、いつの間にか人に好かれる為に必死になっている。

もはや僕は僕の人生を生きているというより、不特定多数の誰かの目線を気にして生きているんじゃないかと。

 

なんてつまらない人生。

そう思ったが、

そこから僕は大学・社会人とそのまま偽りの自分のまま生きることになる。

 

なんで?気づいたのに?

そう、気づいていた。

おかしいのはわかってる。

 

でも、どうすればいいのかがわからなかった。

誰にも、この悩みを打ち明けられなかったから。

 


そんな中、大きな転機が。

 

20代半ば、初めての部下が鬱で退社。

原因は僕の未熟なマネジメント。

本心を出さない僕のせいで、

彼は全てを「察する」ことを余儀無くされ、やがてメンタルを壊した。

 

部下が退職した日。

今でも慕っている恩師、専務からの内線。

「今すぐ、来てくれるか」

聞いたことのない低いトーン。

普段内線なんかする人じゃないのに。

 

部屋に入ると、紳士的な専務が大声でキレながら、僕にこう詰め寄ってきた。

「お前、自分が何をしたかわかっているのか。

 人ひとりの人生を奪ったんだよ。わかるか。人を殺したのと同じなんだよ。」

 

人殺し。

 

そんな馬鹿な。

いつだってうまく見えるようにやってきたはずだ。

なんで、こんなことに。

 

僕は専務の前で号泣し、膝から崩れ落ちた。


「お前は仕事はできるよ。でも大きなプロジェクトを任せたことはないよな。

 部下もひとりしか与えていない。なぜかわかるか?」


話せる状態ではなかった僕は首を横に振るしかできず。

 

「お前はかわいくない。」

 

「いつも出来る風を装って。出来ないときは出来ないって言っていいんだよ。

 誰もお前の本音を聞いたことがない。だから信用できない。

 

衝撃だった。

 

弱みを見せないから、好かれない。
弱みを見せないから、信用されない。

 

そうだったのか。

だから、僕はずっと人間関係でつまづいてきたのか。

 


そこから全てが変わった。


マネジメントはまず信じることから。

束縛せず、ゴールを共有して自由にやらせる。

失敗しても詰めるのではなく、一緒に考える。

 

積極的に自己開示をして、コミュニケーションをとった。

年齢や立場に関係なく、フラットに接するようにした。

 

そうしたら自然と素敵な会社に巡り合えて、社内外問わず仲間もできた。

 

そして今の仕事。

人嫌いだった僕が人事とは、最初は笑えたけど。

今は逆にいじめられ、虐げられてきた経験が面談などでも活きている気がする。

 

 

でもね、やっぱり自分の根っこの素を見せるのはなかなか出来なかった。

そう。過去形。

今は素を晒け出せる人がそばにいるから。

 

なんか、今が一番自分らしいなって思う。


弱みを受け入れてくれる人がいるだけで、

心が安定するし、表情も柔らかくなった。(らしい。そう言われた)

 

ここまで長かったけど。

それだけに。

 

素の自分を大切に。

 

これからを思いっきり、楽しみたい。

shogo

 

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